さてハンズオンコースの実習のアシストの翌日は、4年ぶりにペンシルバニア大学歯内療法学科在籍または出身の先生方が講師となり2日間にかけて講演を日本の先生方に向けて行うグローバルシンポジウム(東京都千代田区 都市センターホテル内)に参加してまいりました。
4年前に私もどうにか根管治療の能力の向上したいと思い、初めて参加したグローバルシンポジウムです。そのことがきっかけで石井宏先生主催ペンエンドクラブインジャパンを受講することも、Dr. Syncuk Kim教授(当時)のペンシルバニア大学の歯内療法科にも数日間訪れることができ、本当に4年間は根管治療に相当な重きを置いて設備から臨床能力向上まで時間をかけたことを時の流れの速さと共に実感することにもなりました。
もちろん、時の流れというのは歯科の臨床においても同様で、いかなる術式も決して数十年間ずっと同じなはずもありません。「最新が最善」医療の世界では必ずしもそうではありませんが、世界的な潮流やトレンドといったものに必ず理由も存在しますから、患者利益に直結するものは採用すべく、その吟味をするのが講演会や学会への参加意義となります。
日本にも是非導入して欲しいもの、日本にはまだ当分導入できそうもないもの、・・・様々な器具や術式等を供覧することができました。
当院でも去年あたりから他院から根管治療を希望する方やご相談が増えてきており、それだけ根管治療というものに対する情報が日本でも発信されてきているということでしょう。患者の方から「ラバーダム、顕微鏡、ニッケルチタン、CT」という言葉が出てくることもしばしばです。しかしそれらを操る歯科医師側にもそれなりの設備投資と何よりそれら道具を駆使して臨床実力が求められているのを感じます。
今後とも根管治療の情報を皆さまに提供できればと思います。