最近、立て続けにお子さまの埋伏過剰歯に出会いました。
過剰歯というのは歯数の異常で、簡単に言うと余分な歯、必要ない歯ということです。
今回はいずれも8歳くらいのお子様の上顎の「ど真ん中」に存在しました。
単に過剰なだけなら問題ないのですが、このようにX線で撮影して永久歯の近くや永久歯の間にあった場合、永久歯が過剰歯に邪魔されて移動できなくなってしまいます。
移動できなくなると、歯並びに当然影響してきます。
上のX線の実際のお口の中ですが、明らかに左右の永久歯の位置が左右対称ではなく、また顎の裏側が不自然に膨らんでいたため発見は容易でした。
位置異常の永久歯
下のX線の実際のお口の中ですが、一番目立つ真ん中が、過剰歯の存在で歯同士が接近できずに閉じなくなっている可能性があります。
この場合、過剰歯が原因で歯が動かないのか、それとも単にまだ歯の移動中で所定の位置まで動いていないのか、なかなか原因の見極めが困難です。
過剰歯の存在を確かめるには今のところ小さな「デンタル」というX線を撮影するしかありません。特にお顔のど真ん中の歯の場合、「パノラマ」という全体を見るX線は不向きです。とてもボヤけやすいので。
次回は、見つかった過剰歯はどうするかという話をします。